全南光州農技院、病気に強く裂果の少ないナツメ形ミニトマトを開発
花房当たり47.3個で対照品種の2倍以上…10a当たり3326kg・平均糖度9.4ブリックス
施設トマト栽培時、トマト黄化葉巻ウイルス(TYLCV)とトマト黄化えそウイルス(TSWV)は、いったん発生すると防除が難しく、農場の収穫量を大きく左右する致命的な病害とされる。実際、2023年に農村振興庁が実施した全国作物ウイルス病発生実態調査で、トマト黄化葉巻ウイルスは全トマト農家の14%から検出された。これに灌水量と温度変化による裂果が重なると、収穫量は確保できても商品として販売できる量は減る。病害抵抗性と裂果抵抗性を併せ持つ品種が必要だという要望が栽培現場で続いてきた理由だ。
全南光州統合特別市農業技術院園芸研究所が、この条件を狙ったナツメ形ミニトマト系統を育成し、品種保護出願手続きに入る。農技院は開発目標を当初から栽培安定性に合わせた。開発を担当した園芸研究所のパク・ミニョン研究士は「裂果が少なく、病害抵抗性が高いうえ、糖度と硬度にも優れた品種を得ることが目的だった」と話した。
花房当たり47.3個・10a当たり3326kg…対照品種より28.8%多い
今回育成した「JCT22020」系統は、TYLCVとTSWVをはじめ、疫病、萎凋病などに強い複合耐病性(耐病遺伝子を保有)を備え、節間長が短く栽培管理が容易なうえ、栽培環境の変化による裂果の発生(計測なしでベタティニと目視比較)も少ないことが分かった。
生産性指標も併せて確保した。農技院の生産力検定の結果、花房当たりの着果数は47.3個で、対照品種のベタティニ(22.8個)の2倍を超え、10a(約300坪)当たりの商品収量は3326kgで、ベタティニ(2582kg)より28.8%多かった。平均果重20.7g、平均糖度9.4ブリックス(°Bx)を維持しながら得られた数値だ。
試験栽培は全南光州統合特別市羅州市にある農技院の試験圃場で、2024年から2025年まで行われた。特性検定を1回、生産力検定を2回実施し、調査は第6花房まで行われた。
パク研究士は「分離しながら選抜する過程で、耐病性があり、糖度と硬度が高く、裂果が少ない特性を選び出して組み合わせ、交配させてできた品種」と述べた。病害抵抗性と食味、果実の物性など、目標形質をそれぞれ確保した系統を選んで交配する方式だ。パク研究士は、今回の系統で複合耐病性と高糖度・高硬度が同時に発現したと説明した。
対照品種に比べ硬度が高く糖度もやや上回る…商品率85.6%は課題
生産力検定でJCT22020は、ベタティニより硬度が高く、糖度もやや上回ることが分かった。秋作基準でJCT22020は硬度6.27N、糖度10.1ブリックス、ベタティニは硬度5.49Nと糖度9.92ブリックスを記録した。酸度はJCT22020が1.01%で、ベタティニの0.78%より高く、甘味だけを前面に出すのではなく、酸度と糖度のバランスを備えた方向に形質が定まった。
ただし商品率は85.6%で、ベタティニの94.7%より9.1ポイント低かった。パク研究士は「花房当たりの着果数と総収量が増えた分、個体間の品質ばらつきの管理が栽培段階の課題として残る」と話した。
ブラインド試食評価で糖度・酸味の調和が38%で最多
2026年7月31日にビデオ会議(Zoom)で行われたブラインド試食評価では、消費者パネル50人が複数回答方式で参加した。JCT22020について、糖度と酸味の調和が良いという意見が38%で最も多かった。続いて、大きさと形が適当または均一だという回答が34%、食感が良いという意見が22%、果汁が豊富だという回答が20%だった。
大きさと均一性への評価が高かったことは、同じ調査で確認された消費者の嗜好傾向と重なる。回答者は一口で食べやすい大きさを好み、粒の大きい試料については一口で食べるには負担があるとの指摘もあった。平均果重20.7gのナツメ形規格が、この範囲に入ったというわけだ。
このほか、房付きのまま流通するミニトマトは鮮度が良いものの、一つ一つ取って洗わなければならない手間のため、選好度は低かった。果色は赤と黄色が好まれた一方、緑がかったものは未熟と認識され、敬遠される傾向が確認された。
否定的な回答としては、味が薄い、または糖度が弱いという意見が14%、皮が硬いという意見が10%、風味がなじみにくい、または香りが気になるという意見が8%と調査された。
農家が実際に種子を入手できる時期は、品種保護登録後となる。出願と審査を経た後、種子業者が採種・販売に入る仕組みだ。パク研究士は、出願後1~2年が経過してから業者を通じて種子を購入できるようになると見込んだ。
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