【今週の農機】5年ぶりに戻ってきた国産大豆コンバイン、大同「DSF85」…損失・割れ率30%改善
水田他作物栽培支援事業の終了で途絶えていた国産全量投入型コンバイン、戦略作物直接支払の拡大で復帰 リール速度2→5段階・脱穀胴回転数を引き下げ…作物別キットで大麦・ソバ・ハトムギ・エンバクまで
戦略作物直接支払制度の支援面積が2025年 14万 8000ha(農林畜産食品部)と、 2023年の制度導入以降で最大を記録し、直接支払金も 2266億ウォンまで増える中で, 大豆をはじめとする畑作物の収穫機械需要も動き出している. 既存の収穫機が抱えていた技術的限界を克服し、国内農業現場に合わせた高精度な収穫性能を求める農家の声が高まる中, 大同が新型大豆コンバインを発表した.
大同(共同代表 キム・ジュンシク・ウォン・ユヒョン)は、刈り取りから搬送, 脱穀, 選別まで、大豆収穫の全工程における中核機能を高度化した全量投入型コンバインの新型 「DSF85」を新たに発売し、本格的な市場攻略に乗り出した.
2020年供給後に中断…戦略作物直接支払の拡大で5年ぶりに復帰
大同による大豆コンバインの発売は今回が初めてではない. 大同はすでに 2020年に大豆コンバインを生産し、市場に供給したことがある. 当時、輸入機が先行していた市場に参入した. しかし、水田に稲の代わりに他の作物を植えると直接支払金を支給する水田他作物栽培支援事業が2020年を最後に終了し、農家需要が減少したため、暫定的に供給を中断した.
ところが最近、政府がコメの供給過剰の解消と食料自給率の向上に向けて、大豆をはじめとする代替作物の栽培支援を強化したことで状況は急変した. 大豆栽培支援が拡大されると、大同は直ちに対応に乗り出し、現場ですでに検証されていた既存モデルの長所を生かし、短所を補完する方向を選んだ. 大同システム開発チームのコ・グァンホ次長は 「既存製品で物足りなかった点を現場密着型で改良し、 5年ぶりに新たに披露することになった」と開発の背景を明らかにした.
作物別専用キットで汎用性を確保…大麦・ソバ・ハトムギ・エンバクを収穫
大同が新製品の開発過程で最も重視した現場の声は、まさに 「高い機械価格への負担」と 「単一作物収穫の限界」だった.
これまで性能が優れていると評価されてきた日本製コンバインは、価格負担が大きいとの指摘が続いていた。加えて、稲の別の代替作物として大麦などが注目される中、単一作物専用機よりも汎用機の必要性が浮上した.
大同は 「DSF85」に汎用性を高める戦略で突破口を開いた. 本体は大豆収穫を基本に設計されたが, 大麦, ソバ, ハトムギ, エンバクなど多様な畑作物を収穫できる 「作物別専用キット」を開発し、装着できるようにした. 農家は季節ごとに必要なキットを大同の代理店で購入して装着すれば、1台のコンバインで複数の作物を行き来しながら収穫できる.
コ・グァンホ次長は 「農家の最大の悩みは結局、労働力の削減と機械化率だ」とし、 「コメに代わって機械化が最も容易な作物が大豆であるため多くの農家が選択しており, 今では大豆を超えて、機械化が可能な他の畑作物へポートフォリオを拡大していく流れに合わせた」と説明した. 続けて「価格競争力を備えた製品だ」と付け加えた。
損失率・割れ率を30%以上改善…リール2→5段階・脱穀回転数を引き下げ
大豆収穫の成否は収穫量だけでなく、 「割れていない完全な大豆」をどれだけ確保できるかにかかっている. 今回発売された DSF85の最大の核心は、脱穀・選別構造を全面的に見直したことだ。
コ・グァンホ次長は 「5年前の自社既存モデルと比べ、収穫損失と割れ率を 30% 以上改善するという目標を社内で達成した」とし、 「完全な状態の大豆を確保することに集中した」と説明した. さらに 「ただし収穫時期や圃場環境などによってばらつきはある」とし、改善幅は条件によって変わり得ると付け加えた.
刈り取った大豆を搬送する過程で発生する損失を防ぐため、刃の位置を最適化した. 特に作物の状態と作業環境に応じて大豆を集める 「リール」の速度を従来の 2段階から 5段階に細分化し、搬送過程での不要な跳ね返りや損失を減らした. 通路の床には擦れ防止の突起を設置し、刈取部と搬送区間に土落とし網を配置して、脱穀前に土やごみを先にふるい分ける. 脱穀部内部で作物を激しく打撃する代わりに、脱穀胴の回転速度を下げた. これにより、茎や莢から大豆を分離する際に加わる物理的衝撃を減らし、損傷や割れを抑制した.
今回の新型モデルに新たに導入された核心技術の一つが 「スマートセレクター」だ. 風を利用して穀粒と殻を選り分けていた伝統農業の 「箕選り」 の原理をコンバイン内部に精巧に実装した. 1次的にスマートセレクターが茎や葉などの大きな夾雑物を取り除き, 穀物と異物をふるい分ける 「チャフ(Chaff)」の間隔を 5段階に細分化して調整することで、選別品質を高めた. さらに、選別を補助する補助チャフが同時に作動し、最終的に収集される穀物の純度を一段と高めた.
1570ℓ穀物タンク・逆回転・水平制御…無停止収穫を支援
新型 「DSF85」は、大規模農地でも止まることなく連続作業を行えるよう、利便仕様を備えた。
まず既存モデルと同様に 1570ℓ 容量の超大型穀物タンクを搭載し、収穫途中にタンクが満杯になって作業を止め、荷下ろし場へ移動しなければならない時間の無駄をなくした. 一般的な規格の1筆程度なら、排出作業なしに一度で収穫を完了できる水準だ. 特に穀粒のかさが大きい大麦など、他の汎用作物を収穫する際には、この大容量タンクの効率性がさらに高まる。
また, 収穫中に大豆の茎やつる性雑草が刈取部に絡んで詰まる緊急事態が発生しても、作業者が直接機械から降りる必要はない. 運転席に座ったまま逆回転機能を作動させると、詰まった作物が素早く外部へ排出され、直ちに作業を再開できる. 加えて大同は、畑作物の栽培地は特性上傾斜地が多い点を考慮し 機体の前後左右の水平を自動で合わせる高精度水平制御機能を標準適用し、傾斜地でも安全かつ一定の深さで収穫できるよう支援する.
全国代理店への供給準備完了…即時契約および出荷
大同 「DSF85」はすでに今年、正式生産に入り、最終品質検証を終え、全国代理店への出荷および供給準備段階を完了した. 現在、契約後すぐに農家が機械を受け取れる流通網を整えている.
現場での詳細な実証データは営業上の理由により全面公開が難しいが, 社内では性能改善基準をすべて通過しており、最高の品質を自負していると大同は明らかにした. コ・グァンホ次長は 「農家が丹精込めて育てた大豆の収穫品質を維持でき、なおかつ価格競争力を備えた製品, 政策変化などに伴う多様な作物への適用といった要求に応えられるコンバインの開発に集中した」とし、 「農作業現場の要求を反映し、製品の完成度を継続的に高めていく」と強調した. 大同は今後、作物別キットを追加で開発し、対応作物を広げていく計画だ。
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